独立会計士のマーケティング戦略
── P.F.ドラッカー「マーケティングの目的は、販売を不要にすることである」に連なる思想
── これらは、正しい。
しかし独立当初、そんな綺麗事は、通用しない。
A REAL VOICE
その“ゼロ”から、Valuation 年間139件・通算1,000件超、関与先のIPO実績31社、独立20年・28名体制へ。
理想と現実をつなぐ“独立会計士のマーケティング”を、石割 由紀人さんが語る60分。
GUEST SPEAKER
石割 由紀人 Gemstone税理士法人 代表 / 公認会計士 / 税理士
THE PREMISE
独立した会計士の多くは、十分に高い専門性を持っている。にもかかわらず仕事が途切れるのは、腕が足りないからではない。── 頼みたい場面で、その人の名前が思い浮かばないからだ。
専門性を磨くことと、専門性を認知させることは、まったく別の技術である。前者だけに時間を注いできた会計士ほど、この落とし穴に気づきにくい。
「選ばれない」以前に、
そもそも「候補に入っていない」。
仕事が来ない理由は、営業力不足だけではない。独立して痛感した。「選ばれない」以前に、そもそも「候補に入っていない」ことがある。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む本セミナーが扱うのは、この後者 ──「腕」ではなく、相手の頭の中で“候補に入る”ための設計である。石割さんは自身のプレイヤーとしての専門性を高める傍ら、それを20年の実践で検証してきた。
THE PRINCIPLES
コストリーダーシップは、体力のある大手のやり方。
独立当初に取れる道は、差別化しかない。
価格で勝負すれば、資本のある大手に削られて終わる。限られたリソースで戦う独立会計士が生き残る道は、「誰かにとっての一番」になる差別化だ。
士業でやっていくのは本当に長い道のりです。でも、努力がちゃんと実を結ぶ世界でもあります。日々の積み重ねがそのまま武器になるのが、この仕事の魅力です。差別化できると成功するのも容易というのは完全同意です!
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む「何かやるとき、その人の名前が第一想起で出てくる存在を目指す。」
何かのとき、最初に名前が挙がる存在になること ── マーケティングの目的を一言にすれば、これに尽きる。「候補に入っている」とは、相手の頭の中の選択肢に、最初から並んでいるということだ。
「第一想起」とは、ある分野で真っ先に思い出される存在のこと。Gemstone税理士法人は、スタートアップ税務支援と株価算定・SO評価で、起業家や投資家にとってのTop of Mindを目指しています。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む「ルンバのように、出来る領域から周辺領域に拡張していく。最初は損して得取れでいい。」
好きで・勝てて・一定のマーケットがある領域を見極め、タイムチャージの呪縛を外して長期の経験を取る。今ある手札から少しずつ試す(エフェクチュエーション)。
士業独立で危ないのは、最初から「理想の事務所像」にとらわれすぎること。何に特化するか、誰を顧客にするか、単価はいくらにするか、紹介で回すのか発信で集客するのか ── 考えることは大事。でも独立初期の現実は、そんなにきれいに進まない。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む「出会い頭のDDで300万円稼いでも、再現性がなければパチンコと同じ。」
反復継続できる領域に集中し、打席数を増やす。一発の幸運ではなく、繰り返せる構造をつくる。Valuation年139件という反復こそ、再現性そのものの証明だ。
獲得した「今すぐ客」のフロントサービスから、リカーリングモデルへつなげるのが私のパターンです。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む「会計士の集まりでは『僕は税理士です』と言う。すべての会計士が、競合ではなく見込み客になる。」
IPO支援をあえてやらないからこそ競合と認定されず、上場支援の会計士から税務とValuationが紹介される。最大のチャネルは、戦わない設計から生まれた。
「営業せずとも求められる存在になれ」という教え。これは士業に限らず、すべての専門職に通じる哲学だと思います。ピーター・ドラッカーも同じことを言っています。「マーケティングの目的は、販売を不要にすることである」
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む「士業が売っているのは、専門知識だけではありません。安心と信頼です。」
在庫が少なく、固定費を抑えやすく、顧問先との関係で売上が続く ── 士業は、人間関係を資産化するビジネス。最後にものを言うのは、知識の量ではなく、積み上げた信頼だ。
士業事務所とスナックは、かなり似ている。どちらも在庫が少ない。固定費を抑えやすい。常連客、顧問先との関係で売上が続く。つまり、どちらも「人間関係を資産化するビジネス」。士業が売っているのは、専門知識だけではありません。安心と信頼です。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読む「論より証拠。『見たらわかるでしょう』と言える状態を作り出すのが最善策。」
予備校が合格実績で語るように、専門性は磨くだけでなく、数字でわかりやすく見せて初めて選択肢になる。石割さん自身、独立当初はマーケティングや営業の本を読み込んだという。── その“証拠”を、次に。
私も独立当初は、会計・税務以外はマーケティングや営業の本ばかり読んでました。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読むTHE PROOF
20年
独立歴
個人10年+法人10年
1,000+
Valuation 通算
株価算定・SO評価
139件
Valuation 年間
直近実績
31社
関与先のIPO実績
累計
28名
現在の体制
Gemstone税理士法人
PwC監査法人で上場会社の監査5年 → 国際税務 → 事業会社CFO(NASDAQ上場企業へのバイアウトを実現)→ VCで投資サイド → 33歳で独立。「泥臭い戦い方」と自称する戦略家が、20年かけて積み上げた再現性の総量。
THE AUTHOR
Gemstone税理士法人 代表 / 公認会計士 / 税理士
PwC監査法人で上場会社の監査を5年。PwCグループ内の税理士法人で国際税務、事業会社CFOとしてNASDAQ上場企業へのバイアウトを実現。VC(日本M&Aセンター合弁ファンド)で投資サイドを経験し、33歳で独立。個人事務所10年、法人化10年 ── 計20年を経て、現在28名体制。
自らを「泥臭い戦い方」と呼ぶ。だが本稿の通り、その泥臭さは緻密な思考に裏打ちされている。
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ここまでは、文字でお読みいただいた内容。当日は、それを石割さん本人の言葉と、あなたの問いで深める一時間です。
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THE NETWORK
交流会の成果を「名刺を何枚配れたか」で測る人もいますが、本質は名刺の枚数ではなく“信頼残高”の形成。交流会は営業の場ではなく、将来に向けて信頼ネットワークをつくる場です。
石割 由紀人 @cpaishiwari ・ Xで読むセミナーの後、20:00から21:00は懇親会。登壇者や、同じ独立の道を歩む会計士と、利害を抜きに言葉を交わす一時間です。
会計士Villageは、独立会計士のためのコワーキングスペースであり、リアルなコミュニティ。石割さんが言う「信頼残高」を、日常的に積める場所です。一夜のセミナーは、その入口にすぎません。
CLOSING
「知っているか知らないか」は、AIによって無力化されていく。残るのは、哲学と心理学 ── つまり、正しい問いを立てる力。経営者と一緒に問いをつくれる会計士だけが、AIの先で選ばれ続ける。
“売る”のではなく、“求められる”こと。
この問いを持ち帰るだけでも、独立後の景色は変わる。