独立半年で顧問先60社の秘策!?
スタートアップ税務の畠山さん登場
はじめに
税理士や会計士の独立後の集客方法は、ここ数年で大きく変化しました。看板やポスティングに頼る時代は終わり、SNSを活用することで顧客を獲得する士業が増えています。今回は、シードスタートアップに特化した税理士がどのようにXを使って顧問先を増やしてきたのか、その実体験を紹介します。
独立までの道のり
畠山さんは税理士登録から5年目、2025年初頭に独立しました。現在は約60社の顧問を担当し、その半数以上がシードスタートアップ企業です。もともと祖父、父、弟も税理士という家系で、いつかは独立するという思いを持ちながらキャリアを積んできました。
独立のきっかけは二つ。税理士法人に勤務しながらの営業活動で顧客基盤ができ、安定収入の目処が立ったこと。そして、子どもが生まれたことで働き方を見直したことです。限られた時間を、事務所の割り当てではなく、自分を指名してくれる顧客のために使いたい。その思いが独立を後押ししました。
SNS集客に踏み切った理由
畠山さんの顧問先のうち、6~8割はX経由で獲得されています。リアル営業やポスティングは一切行わず、SNSを起点に仕事を広げてきました。
集客が軌道に乗ったのは、Web3税務の情報発信を始めた頃でした。X上で議論が活発だったテーマに積極的に参加し、専門的な知見を共有することで認知度が高まりました。その後、NFT税務に関する書籍をKindleで出版し、Xで告知したことで大きな反響を得ました。
フォロワー数の増加も重要な要素です。長い間1,000人未満でしたが、3,000人を超えたあたりからDMでの相談が急増しました。一定のフォロワー数がアルゴリズム上の露出に影響するため、継続的な発信が鍵となります。
アカウント運用の工夫
畠山さんが意識しているのは、誰に届けたいかを明確にすることです。起業家に直接届く発信を心がけ、単なる情報提供ではなく対話を促すスタイルを採用しています。また、顔出しを選択し、炎上リスクも自己責任で対応するという覚悟を持っています。
同じフォロワー数でも、誰に届けたいかを意識しているかで結果は変わります。畠山さんの場合は起業家に直で届くように工夫しました。
SNSマーケティングの効果
Xでの発信からDMを頂き、そして顧問契約という流れが確立され、直接集客が可能になりました。さらに、X経由で獲得した起業家が他の経営者を紹介することで、紹介の連鎖が生まれています。リアル営業や看板広告は一切行っていません。
独立を考える人へのアドバイス
SNSは今の時代、やった方がいいと思います。特にXは起業家層にリーチしやすく、情報発信の場として非常に有効です。また、士業仲間との横のつながりも重要です。顔出しや炎上リスクについては個人の判断になりますが、信頼性を高める手段として検討する価値があります。